店舗
開店前・閉店チェックリストの作り方|店舗運営の抜けをなくす
開店前と閉店時のチェックリストは、目的がまったく違います。開店前は「売れる状態を作る」ため、閉店時は「事故と損失を防ぐ」ため。同じ様式を使い回すと、どちらも中途半端になります。
この記事では2つの違いを踏まえた項目設計と、アルバイトが交代で回しても機能する様式の作り方をまとめます。
店舗開店前チェックリスト(Excel・無料)開店前に確認する店内・設備・衛生・レジまわりの項目を1枚にまとめたチェックリスト。
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この記事の内容(5項目)
目的が違う|だから項目も違う
開店前チェック
目的は「売れる状態を作る」。照明・空調・商品・鮮度・釣銭・身だしなみ。
抜けると機会損失になる。
閉店チェック
目的は「事故と損失を防ぐ」。火元・ガス・電源・金銭・施錠。
抜けると火災・盗難になる。
機会損失開店前の抜けが
もたらすもの
もたらすもの
火災・盗難閉店時の抜けが
もたらすもの
もたらすもの
5〜8分それぞれの
所要時間の目安
所要時間の目安
2重確認火元と施錠は
担当者+責任者
担当者+責任者
リスクの大きさが違うため、閉店チェックのほうを厳格にします。開店前に照明をつけ忘れても気づいて直せますが、ガスの元栓を閉め忘れたら取り返しがつきません。
開店前チェック|5領域
①店内・設備
- 照明・看板が点灯するか(切れている電球は開店前に気づく)
- 空調が設定どおり稼働しているか
- BGM・音響が正常か
- 床・テーブル・什器が清掃されているか
②衛生・商品
- 冷蔵庫・冷凍庫の温度が基準内か(夜間に停電・故障がなかったか)
- 商品の鮮度・消費期限を確認したか
- 陳列・値札が正しいか
③レジ・金銭
- レジの釣銭を確認したか
- レジ・決済端末が正常に動作するか(キャッシュレス端末の通信確認)
④安全
- 消火器・避難経路に障害物がないか
- 出入口・非常口が開閉できるか
⑤人
- 従業員の身だしなみを確認したか
- 当日の連絡事項を共有したか
②の冷蔵庫の温度確認は開店前チェックの中で最も重要です。夜間に故障していた場合、ここで気づかないと食材をそのまま提供してしまいます(温度管理表の記事)。
店舗開店前チェックリスト(Excel・無料)開店前に確認する店内・設備・衛生・レジまわりの項目を1枚にまとめたチェックリスト。
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閉店チェック|火元と施錠は二重確認
閉店作業の順序
① 火元・ガス厨房機器の電源
ガス元栓・喫煙所
ガス元栓・喫煙所
→
② 電気・設備照明・空調
冷蔵設備は稼働のまま確認
冷蔵設備は稼働のまま確認
→
③ 金銭レジ締め
売上金の保管
売上金の保管
→
④ 清掃・ゴミ床・厨房
生ものの処理
生ものの処理
→
⑤ 施錠窓・裏口・正面
防犯装置
防犯装置
②で「冷蔵設備は切らない」ことの確認が要。一括で電源を落として食材が全滅する事故が起きる
火元(①)と施錠(⑤)は二重確認にしてください。担当者がチェックし、責任者がもう一度見る。この2つは事故の規模が桁違いなので、手間をかける価値があります。
よくある事故と対策
| 事故 | 原因 | 対策 |
|---|---|---|
| 翌朝、食材が全滅 | ブレーカーを一括で落とした | 「冷蔵設備は稼働のまま」を項目に明記 |
| 冷凍庫の扉が半開き | 閉めたつもりで閉まっていない | 閉店時に扉を実際に引いて確認 |
| 翌朝、店が開けられない | 鍵の持ち帰り忘れ | 鍵の所在を記録欄に書く |
| 火災報知器の誤作動 | 厨房の熱がこもった | 換気扇を一定時間回してから停止 |
アルバイトが交代で回しても機能する様式
店舗のチェックリストは、経験の浅い人が使う前提で作る必要があります。ベテランなら見なくてもできることを、初日の人でもできるようにするのが目的です。
- 項目を具体的に書く|「厨房確認」ではなく「フライヤーの電源を切ったか」
- 順番を作業動線に合わせる|店内を移動する順に項目を並べる。行ったり来たりさせない
- 写真を添える|「ガスの元栓はここ」を写真で示す。口頭の引き継ぎは必ず抜けます
- 項目を増やしすぎない|10〜15項目まで。多いと形骸化します
特に写真が効きます。ブレーカーの位置、ガス元栓の場所、消火器の位置——これらを1枚のシートにまとめて貼っておくと、新人教育の時間が大幅に減ります。
チェックの意味を伝える
「なぜこの項目があるか」を1行で添えると、形骸化しにくくなります。「ガス元栓:火災を防ぐため」「冷蔵温度:食中毒を防ぐため」。理由が分かっている項目は飛ばされません。
多店舗展開している場合は、本部で統一様式を作り、店舗ごとに固有の項目(設備の位置など)を追記する運用が現実的です。
よくある質問
- Q. チェックリストの記録は残すべきですか?
- 法定の義務はありませんが、1ヶ月分を1枚にして保管することをおすすめします。食中毒や火災が起きた際に、日常管理の状況を示す資料になります。
- Q. 項目が多すぎて時間がかかります
- 「抜けたときの被害の大きさ」で優先順位を付け、大きいものだけを残してください。開店前・閉店それぞれ10〜15項目が目安です。
- Q. 複数人で作業する場合の記録は?
- 担当者名を記入する欄を作り、誰がどこまでやったかを明確にします。火元と施錠は責任者の確認欄を別に設けてください。
- Q. 閉店後に外から確認できることはありますか?
- 看板の消灯、店内照明の状態、施錠は外からも確認できます。帰る前に一度外から店を見る習慣をつけると、消し忘れに気づけます。
店舗開店前チェックリスト(Excel・無料)開店前に確認する店内・設備・衛生・レジまわりの項目を1枚にまとめたチェックリスト。
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本記事は一般的な情報の整理であり、法令への適合を保証するものではありません。個別の義務内容は所管行政庁または専門家にご確認ください。記事の内容は2026-08-17時点の情報です。