建設機械・荷役車両

重機の種類と名前の一覧|法令の区分で並べると資格まで分かる

公開 2026-09-01更新 2026-09-17 執筆 点検板 編集部

重機の種類は、会社によって呼び方が違います。「ユンボ」「バックホウ」「油圧ショベル」はどれも同じ機械を指しますが、書類に書くときは法令の区分で書く必要があります。

法令の区分が分かると、必要な運転資格と、受ける検査の種類まで自動的に決まります。この記事では、労働安全衛生法施行令の別表第七に沿って重機の種類を並べ、代表的な機種の名前を対応させます。

重機点検表(作業開始前・1ヶ月1枚)(Excel・無料)機種をまたいで使える重機の作業開始前点検表。エンジン・油圧・走行装置・作業装置・安全装置を1ヶ月1枚で記録します。
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この記事の内容(6項目)

重機の種類は「別表第七」の6区分で決まる

車両系建設機械は、労働安全衛生法施行令の別表第七で区分されています。この区分が、資格・検査・作業計画のすべての出発点になります。

区分代表的な機種の名前運転の資格
整地・運搬・積込み用ブルドーザ、トラクターショベル(ホイールローダー)、ずり積機、スクレーパー、スクレープドーザ3t以上は技能講習/3t未満は特別教育
掘削用パワーショベル、ドラグショベル(バックホウ・ユンボ)、ドラグライン、クラムシェル、バケット掘削機、トレンチャー同上(整地等と同じ技能講習)
基礎工事用くい打機、くい抜機、アース・ドリル、リバースサーキュレーションドリル、せん孔機、アース・オーガー、ペーパードレーンマシン基礎工事用の技能講習など。区分が細かい
締固め用ローラー(ロードローラー、タイヤローラー、振動ローラー)機体重量にかかわらず特別教育
コンクリート打設用コンクリートポンプ車特別教育
解体用ブレーカ、鉄骨切断機、コンクリート圧砕機、解体用つかみ機解体用の技能講習

ポイントは締固め用(ローラー)だけ扱いが違うことです。就業制限の対象に入っていないため、機体重量が3トンを超えても特別教育で運転できます。ただし定期自主検査は他の建設機械と同じなので、資格の話と検査の話を混ぜないでください。

現場の呼び名と、書類の名前の対応

現場では通称で呼ぶことがほとんどです。書類に書くときに迷わないよう、対応を並べます。

現場の呼び名書類に書く名前区分
ユンボ、バックホウ、油圧ショベルドラグショベル(またはパワーショベル)掘削用
ミニユンボ、ミニショベルドラグショベル(機体重量3t未満)掘削用
タイヤショベル、ペイローダートラクターショベル整地・運搬・積込み用
ブルブルドーザ整地・運搬・積込み用
グレーダーモーターグレーダー整地・運搬・積込み用
ローラー、コンパクタローラー(振動ローラー等)締固め用
ブレーカ、ハンマーブレーカ解体用
ニブラ、圧砕機、ハサミコンクリート圧砕機・解体用つかみ機解体用

通称のまま書類を作ると、資格の区分と食い違うことがあります。特に解体用は、同じ「ハサミ」でも圧砕機とつかみ機で機械が違い、必要な資格も検査の項目も変わります。

区分が決まると、検査の周期も決まる

重機の種類が決まると、受ける検査が決まります。ここが実務でいちばん効く部分です。

区分から決まる3つのこと
① 運転の資格技能講習か特別教育か。区分と機体重量で決まる
② 検査の周期年次1年以内・月例1ヶ月以内(不整地運搬車は年次2年)
③ 検査の項目条文が区分ごとに定める(安衛則167条・168条)
①だけ見て②③を確認しない現場が多い。台帳では3つを同じ行に並べる

特定自主検査(年次)の対象になるのは、車両系建設機械・フォークリフト・高所作業車・不整地運搬車などです。対象かどうかの判定は特定自主検査の対象機械かどうかを判定するで条文をたどっています。

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車両系建設機械ではない「重機」もある

現場で重機と呼ばれていても、車両系建設機械に入らない機械があります。入らない=条文が別という意味なので、点検も作業計画も別の条文を見ます。

機械扱い見る条文
移動式クレーン、ラフテレーンクレーンクレーン等クレーン則
フォークリフト、ショベルローダー車両系荷役運搬機械安衛則151条の3以下
高所作業車高所作業車安衛則194条の9以下
不整地運搬車車両系荷役運搬機械安衛則151条の48以下

たとえばラフテレーンクレーンは車両系建設機械ではありません。形が似ていても、条文の入口が違います。詳しくはラフテレーンクレーンの点検で整理しています。

持っている機械を一覧にすると、管理が始まる

種類が分かったら、次にやることは自社が持っている機械を並べることです。機種・機体重量・区分・資格・検査の期限を1行にすると、配車のときに資格の取り違えが起きなくなります。

配布している重機管理台帳は、この並びで作ってあります。次回の検査期限は実施日から自動計算され、残り30日を切ると赤くなります。書き方は重機管理台帳の作り方にまとめました。

よくある質問

Q. ユンボとバックホウは違う機械ですか
同じ機械の通称です。書類には「ドラグショベル」または「油圧ショベル」と書くのが一般的です。バケットの向き(手前に引く形)から、ドラグショベルと呼ばれます。
Q. 重機と建設機械は同じ意味ですか
日常の会話ではほぼ同じ意味で使われます。法令では「車両系建設機械」という用語があり、施行令 別表第七で区分されています。書類では法令の用語を使ってください。
Q. ミニショベルは資格が要りませんか
必要です。機体重量3トン未満は特別教育、3トン以上は技能講習です。「小さいから要らない」ということはありません。3トン前後の機種は、カタログの機体重量を必ず確認してください。
Q. レンタルで借りた重機も定期自主検査が必要ですか
年次の特定自主検査は所有者(貸主)が行うのが一般的ですが、契約によって変わります。借りた側には作業開始前点検(安衛則170条)の義務があります。
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本記事は一般的な情報の整理であり、法令への適合を保証するものではありません。個別の義務内容は所管行政庁または専門家にご確認ください。記事の内容は2026-09-17時点の情報です。